子供の鼠径ヘルニアの手術 体験談3 

体験談その3 鼠径ヘルニア

当ブログをご覧いただきありがとうございます。

このブログは子育てをしていく中で知ったことや体験したことを夫婦2人で書いています。
この記事の担当は30代2児の母「ブチママ」です。よろしくお願いします。

我が家の息子君が4歳4か月「脱腸」しました。
「鼠径ヘルニア」です。

息子君の病院に付き添うことで知った

☆「鼠径(そけい)ヘルニア」とは何か?
☆脱腸した時の様子~病院へ
☆手術の事
☆子供の全身麻酔について
☆手術の申し込みと手術待機時の注意事項について
☆術前検査と手術 本人の様子

☆術後の様子 など

できるだけ詳細に書いていきたいと思います。

お子様が鼠径ヘルニアになり不安に思っているママさんや知識として検索されている方のお役に少しでも立てれば嬉しいです。

 

☆手術の事

・子供の鼠径ヘルニアに手術は必要か?

結論から言うと「必要」との事でした

私も出来れば手術したくないと思い、「手術はしなくてはいけませんか?」と手術を進める医師に聞いてしまいました。
答えは「やらなくていいのなら、言いません!」でした。

では、なぜ手術が必要なのか?

体験談その1・「鼠径ヘルニア」とは?にも書いた通り、「腹膜鞘状突起」の袋の根元は胎児9か月~生まれる頃には閉じているのが普通です。これが閉じないで開いたままになっているのが「鼠径ヘルニア」の原因です。閉じずに開いたままになってしまっているのは、生まれつきのもので自然に治ることはほとんどなく手術以外に治しようがないとの事です

ただし、「1歳未満の乳児の場合はごくまれに閉じてくることもある」と救急で運ばれた時に診て下さった先生はおっしゃっていました。
そのため、自然に治ることは「ほとんど」ないと言う表現になっているのだと思います。

・鼠径ヘルニア手術とは?

「腹膜鞘状突起」の袋の根元を糸で縛ります。

手術方法には2つあります。
1つ目は、従来から行われている「鼠径部を2~3センチ切開し袋の根元を糸で縛る方法」
2つ目は、最近行われるようになった「腹腔鏡下鼠径ヘルニア根治術」 です。

・従来法による手術

鼠径部を2~3センチ切開し、袋の根元を糸で縛る手術です。

この方法では、男の子の場合、精管・血管を袋から剥がすため術後の腫れや痛みが残りました。
精管の損傷や血管の損傷、膀胱の損傷などの合併症のリスクの可能性が少なからずあり、また、片側だけ手術した場合は対側発生と言って、反対側のヘルニアが出てくることが3~5%程度の確率でありました。

・腹腔鏡下鼠径ヘルニア根治術

静岡県立こども病院 小児外科 では、こちらの方法を標準手術としています。この手術は「日帰り手術」で、(麻酔を除く)手術時間は「約30分」です。

お腹の中を直接見るためのカメラを臍の中央から入れます。
この時、臍の中央を3ミリ程度切開します

次に、二酸化炭素でお腹を膨らませテレビモニターに写します。

その後、右側腹部を2ミリ程度切開し鉗子というボールペンの芯くらいの太さのマジックハンドのような器具を入れます。
鼠径部からはヘルニア用に作られた特殊な針を入れます。

マジックハンドを使いこの針を使用してヘルニア門の周囲に糸をかけ閉鎖します。

従来の方法とは違い、傷は非常に小さく臍の中央を利用するため、術後に傷はほどんどわからず、痛みも少なく済みます。
また、術野が腹腔鏡で拡大されるため、以前のような術後の腫れは全く見られず、反対側も観察できるため、もしあれば同時に手術可能となり、対側発生を防ぐ事ができます。

ただし、腹腔鏡での手術が困難と判断された場合、途中から従来の切開による手術に変更される場合もあります。

腹腔鏡手術にもわずかながらリスクはあり、お腹の中を見やすくするために入れる二酸化炭素で急にお腹が膨れるため不整脈や神経性ショック、高炭酸ガス血症などが報告されています。(ただし、静岡県立こども病院では今の所どの症状もありませんとの事でした。)

あとは、カメラには死角があるため、腹腔内の多臓器損傷のリスクが極わずかあるそうです。

・日帰り手術の流れ

手術前検査→手術当日→手術後検査 の計3回通院が必要です。

手術前検査は手術1週間前から受けられます。
内容は、身長・体重・体温の測定。血液検査。尿検査。レントゲンの検査。麻酔科の診察。4歳以上の子に限り手術室見学ツアー。

手術当日は指定された時間に来院し、麻酔~手術~術後は麻酔が覚めて外科医・麻酔科医の診察と薬剤師の説明を受けて退院。

術後検査は1週間経過してから来院し傷の様子を診てもらい、終了となります。

・静岡県立こども病院での腹腔鏡手術について

静岡県立こども病院では様々な腹腔鏡手術を年間200件以上行っています。
例えば、胆嚢摘出術・虫垂切除術(盲腸の手術)・脾臓摘出術・腎臓摘出術(生体腎移植ドナー手術)などなど

 

 

 

「本当に手術しなきゃだめなの?」と悩んでいるママさんも多いのではないかと思います。実際、私もそうでした。

このブログにも書いた通り、鼠径ヘルニア自然に治ることはほとんどないそうです。息子君のように4歳になっていると、「ほとんどない」というより「ほぼない、絶対ない」と言われました。

「またいつ脱腸するかわからない」と言う不安の中で生活していくより、先生を信頼し手術を受ける事を私はお勧めします。

手術への不安がこのブログで少しでもなくなりますように・・・

 

最後までありがとうございました。
次の記事では、当日の息子君の様子を書いていきます。
よろしければ、参考にして下さい。

 

 

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